飛行缶 -SORA・TOBU・CAN-

デザインがカッコイイ缶を集め出したのが始まりでした。気づけば部屋中に大量の缶が。エピソードとともに整理しながら発表していきますので、おつきあい頂ければ幸いです。

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センター包囲網を破れ! 3

今日からセンター試験。
毎年寒くて雪の日になったりするんだが、
今年は天気に恵まれてよかったね。

そもそも大学入試センター試験、略して「センター」とは何なのか。
実は受験生の大半がその実態を知らない。
「センター」というぐらいだから、そういう場所があるわけで、
当時の文部省と国立大学協会が「大学共通一次試験」を行うために
1977年に設立したのが「大学入試センター」である。

「共通一次試験」とは、「センター試験」の以前の名称で、
現在47~38歳の人はその時代だったはずだ。
共通一次試験は1979年から導入され、
それまで国公立を2校受けられたのが、1校のみになった。
当時の受験生はチャンスが減って怒り心頭だったことだろう。

なんでこんな制度を始めたかというと、
これには国公立大学を受けたい受験生が一斉に同じ試験を受けて、
自己採点で得点がわかるから、2次試験で自分が受験したい大学の
合格レベルまで達しているかどうかを把握できるというメリットがある。
つまり、無謀な受験を未然に防ぐことができてしまうわけだ。
受験生にとっても、希望大学に受かるか受からないかの目安には
なるわけだが、同時にチャンスも1回だけに減らされたというわけである。
そしてこれにより、偏差値による大学の序列化が生まれた。

その頃の国公立を受験する人は本当に一発勝負だった。
ひとつしか受けられないのだから、滑り止めなどない。
例えば「めぞん一刻」の五代くんはその時代の浪人生で、
滑り止めはすなわち私立大学で、国公立が受からなかったら
私立へという図式だったのだ。
ま、早稲田・慶應といった一部の有名私立はおいといて。

その後、共通一次試験もセンター試験へ移行する3年前から、
2次試験はA・B日程として国公立を2つ受けられるようになり、
1980年にセンター試験という名称になってから現在までは
前・中・後期日程で最大3つまで受けられるようになった。
ただし、前期試験で合格して、その大学に「行く」と返事をすると、
後期試験は受けられるが合否結果はもらえなくなる。
前期と後期両方受かって、あとでどっちに行くか決めることはできない。
だから、普通はみんな前期を第1志望にしている。

もし、返事をせずに内緒で後期を受けても前期の合格のみ有効で、
後期の結果はやっぱり音沙汰がないので注意が必要である。
それを知らずにひたすら後期の結果を待っていて、
前期の返事締め切りを過ぎたりすると、どこにも行けないなんて
事態になるので、大変注意が必要である。
てか、そんな抜けた人は、それ以前に大学行っちゃダメですね。
例外として、中期は併行して選べるが、中期日程を採用している
大学・学部・学科は、薬学系や芸術系などほんの一部である。
こうしたシステムを統括しているのが、「大学入試センター」だ。

なんでこんなややこしい制度になっているかというと、
指導要領の履修状況を適正に判定するためというのと、
各大学が入試を行うことで生じる難問・奇問の出題を是正し、
受験生の受験地獄を解消するためというのが建前である。
たしかに今でもセンター試験の問題はよく出来ているし、
指導要領に乗っ取っているから公正さはある程度図られていると思う。

しかし、疑問もある。
結局2次試験があるんだから、そっちで難問・奇問が出されたら
根本的な解決にはなってないのではないか。
また、受験生はセンター用の勉強と2次試験用の勉強、ヘタをすると
私立用の勉強もするわけで、受験地獄の解消にも至っていない。

いろいろとそれらしい理由はつけているが、
要するに、「センター試験(旧・共通一次試験)で、ある程度の点数が
取れないヤツは、税金で作った国公立大学に入る資格なんかねーよ。」

というのが、文部科学省の本音である。

それはそれで分からなくもないが、文部科学省のわがままでもある。
欧米の大学は、経営も自治も行政から独立しているが、
日本の大学はその設立の経緯からして欧米とは違うので、
私立大学でさえ、ずっと国家主導で行われてきた。
だから大学入試も文部科学省が統括したいわけである。
ま、大学入試センター自体も、役人の体(てい)のいい天下り先だしね。

入試センターはバブル最盛期に独立行政機関となったが、
バブル崩壊後の不景気で国に金がなくなると、
やれ大学の自治だの独立経営だのを国のほうから言い出して
大学を無理矢理に法人化させて、国からの補助金を減らして、
「さ、みなさんそれぞれ改革して頑張ってくださいよ」といった具合なのは
現在、大学生および大学関係者には周知のことである。
今までさんざん大学にあれこれ口出ししてきたくせに
金がなくなった途端に責任放棄したわけである。

例えば東大を始めとした有名大学では、これから数年後には
後期試験を廃止して前期のみにしていくと明言している所もある。
前期すなわち第1志望でくる優秀な学生を先にとっておきたいわけだ。
後期もヘタをすれば前期より倍率も合格ラインも上がるので、
合格者は優秀な学生であることも多いのだが、
一般的に後期で受験する大学は前期よりもレベルを下げるものなので、
不本意で入学するケースが多く、中途退学する者が
全体で10%もいるという統計がある。
独立法人となった大学としては、せっかく定員を割いて合格させた学生に
辞められては、学費収入が減り採算が取れなくなってしまうことになる。
だから、第1志望で来る学生、すなわち前期の定員を増やして
後期を廃止するという動きになるわけだ。

第1希望が多い有名人気大学はそれでいいかもしれないが、
大変なのは、それ以外の大学だ。 ただでさえ子どもの数が
減ってるのに、受験してくれる数まで減ったら大学が存続できない。
それで、あの手この手で、およそ高等教育機関とは思えないような
サービスを提供して客寄せする大学まで現れてくるのである。
これも財政難を理由に国が大学を独立法人化したことによるしわ寄せが、
大学と受験生に降りかかってくるという構図である。

また、センター試験も基本的に国がやってることなので、
試験内容はあれこれ言われるからしっかり作ってるけど
(実際に作ってるのは誰なのかは知らないけどね!)、
それ以外はほんとに意味不明である。

2006年度から英語のリスニング試験に導入された
ICプレーヤーでのトラブルなど、役人の甘さの象徴である。
50万人以上が受験するのだから、トラブルなど発生するに
決まっているのに、「故障はまずない」と自信満々だったセンター側。
しかし現実には数百件のトラブルが発生して、急遽再試験を実施した。
私の知っている子が、この2006年でまさしく当事者になって

「音が小さくて聞こえなかったです…。」

と試験官に申告したら、

「ホントに? どれぐらい小さかったの? ホントなの?」

と、嘘を言ってるんじゃないかとしつこく疑われたらしい。
ちなみにすごくおとなしい女の子で、嘘などつく子ではないので、
もしかしたら試験官がトラブルを揉み消そうとしたのかも知れない。
この年の再試験は、初日の全教科が終わってから行われたので、
遠方から来た学生は、帰宅がかなり遅くなって大変だったようだ。

翌年からは初日の1時間目に行っていた英語を初日の最後にし、
トラブルが発生する前提で試験を行っている。
ICレコーダーのトラブルは少しずつ減るも毎年発生し、
今年も200人以上が再試験を受けている。 
これが現実だ。
「故障はまずない」と言ったセンターの厚顔無恥さは、
役人の危機管理能力の無さを如実に表していたといえる。

だいたい、あのICレコーダーだってSONY製である。
50万台以上という契約に果たしてどんな裏工作が働いたことか、
ちょっと想像力が豊かなら考えつくだろう。

センター試験では受験生がどの教科を受験するかわからないので、
全受験生の全教科分の問題用紙を印刷しているが、その無駄を
なくすために2012年からは受験教科を登録制にするとか言ってる。
そんなことで解決すると考えてる役人の頭はホントめでたすぎる。

今のシステムは3教科受験として申請しても、
どの3教科かは分からないので余分に刷ってある。 
それをなくそうという話のようだが、
もし私が受験生なら間違いなく全5教科で申請する。 
何が起こるかわからないのがセンター試験だから、
万が一に備えて5教科申請しておくぐらいのリスクヘッジは必要だ。 
塾や高校の教師だってそうやって指導するだろう。

しょせん紙を減らして目に見える範囲の予算を減らしますよ~、
エコの波に乗ってますよ~というポーズでしかない。
登録制にしたとして、その集計の手間や人件費はどうなるのか、
登録用の機器導入で何億円の初期投資が必要なのか、など、
裏ではもっと手間とコストが増えていて、国か官僚の利益になるように
制度が作られるハズである。 でなければ、役人は動かない。

だいたい事前登録ってのは受験生の不利益にしかならない。
国が散々権力を使って日本の教育や入試制度を混乱させてきたのに
金がないからって受験生の教科選択の自由を奪うとはなんたることか。
教員免許更新制とか裁判員制度とかいらんところに使ってる金があるなら、
日本の未来を担う受験生のために使ってやれよ。

と、今回はずいぶん辛口に熱く書いてしまったが、
当の受験生はそんなこと露も知らず、勉強に励んでいるであろう。
いいんだよ、受験生はそれで。 

頑張れ、全国の受験生!



追記

今年のセンターは難化したらしく、模試で満点取れる東大志望生でも意味がわからない問題が出たらしい。特に英語は口語表現を取り入れたいのか、TOEICの問題に似せてきたようだ。って、そんなもん高校のカリキュラムで組まれてねーだろ。まだ「ゆとりカリキュラム」が終わってない世代だぞ。高校入試はどんどん平易化させてんのに、センターだけいきなりレベル上げるってのも無責任だろ。


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