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飛行缶 -SORA・TOBU・CAN-

デザインがカッコイイ缶を集め出したのが始まりでした。気づけば部屋中に大量の缶が。エピソードとともに整理しながら発表していきますので、おつきあい頂ければ幸いです。

1 マイコンの始まり

以前に「パソコンの歴史についても書いてみたいなぁ」と書いたが、
書き始めたら、ものすごい膨大な量になってしまったので、
今夜から本編と同時進行で公開していこうと思う。
本編、つまり缶のネタにしか興味がない人は、読み飛ばしてよしである。

幸か不幸か、私は完璧にパソコン黎明期を駆け抜けた世代である。
少年期に第1次パソコンブームを経験し、
その後の急発展を目の当たりにしてきた。
正直こんなに早く、これほどパソコンの性能が向上するなど、
誰も予測していなかったはずである。

ま、半分はおっさんの昔話になるかも知れないが、
今は小・中学校でも、「技術」や「情報」の時間で、
結構難しい正式名称や仕組みなんかを勉強してたりするので、
負けないようになるべく面白く分かりやすく書いてみようと思うわけである。

さて、パソコンの歴史は、今から30年ほど遡る。
そもそも昔は「パソコン」とは言わず、「マイコン」が一般的な呼び名だった。
パソコンは「パーソナル(個人用)・コンピュータ」の略で、
マイコンは「マイクロ(とても小さい)・コンピュータ」の略。
しばらくはコンピュータのことを「マイコン」と言うので注意である。

それまでコンピュータというものは、大企業や大学などで
研究や開発時の膨大な計算をする時などにのみ用いられる物であったが、
アメリカで「ワンボードマイコン」と呼ばれるキットが開発・販売されたのが
個人用コンピュータの始まりである。

MZ-80K

「ワンボードマイコン」とは、名前の通り「1枚の基盤だけの小さなコンピュータ」で、
キットになっているが、ほとんどが自分でハンダ付けなどをして組み立てる物。

一部の愛好家が楽しんだ物なので、一般には存在すら知られていないことが多い。
作りは電卓程度の小さな画面と、小さいキーボードか、ヘタするとオン・オフの
スイッチがいくつか並んでるだけで、その組み合わせで簡単なプログラムを作り、
数字や記号を表示させたり、よく頑張っても単純な数当てゲームなどを
作れる程度だった。色はもちろん単色で、音も出ない。

海外製キット主流の中で、日本のメーカーも技術者の練習用としてのキットを作った。
1976年に発売された「日本電気(NEC)」の「TK-80」というワンボードマイコンが、
初の日本製マイコンとされている。TKとは「トレーニング・キット」の略。

TK-80

しかしこれが、技術者でなく一般客がホビー用として購入して売れた。
売れるのだから、他のメーカーも続いてワンボードマイコンの市場に参入し、
「シャープ」も「MZ-40K」というワンボードマイコンを発売している。

多くのメーカーが参入すれば競争原理が働き、より便利なものへと進化していく。
こうして自分で組み立てる必要が無く、コンセントとテレビがあればすぐ動かせる
「完成品マイコン」、つまり今の形に近い「デスクトップコンピュータ」が登場する。
これにより「ワンボードマイコン」は一般市場から消え、技術系の世界で
トレーニング用や機械制御用のものとしてしか存在しなくなった。

つづく


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