飛行缶 -SORA・TOBU・CAN-

デザインがカッコイイ缶を集め出したのが始まりでした。気づけば部屋中に大量の缶が。エピソードとともに整理しながら発表していきますので、おつきあい頂ければ幸いです。

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灼熱のゲーム・リーダー 4

「ファイナル・ファンタジー」は、決して順風満帆な出生ではなかった。
今でこそ出せば売れるシリーズだが、当時のスクウェアの状況からして、
まったくヒットを約束されたゲームなどではなかったからだ。

スクウェアは、もともとパソコン用のゲームを作っていた会社だった。
パソコンは、1980年代の第1次パソコンブームで一気に各家庭に普及した。
富士通のFM-7シリーズ、NECのPC-88シリーズ、シャープのX1シリーズが、
当時の8ビットパソコンの御三家と言われ、ゲームソフトも
その3機種に合わせて発売されることが多かった。
パソコンの普及にともない、パソコンゲーム会社も次々と現れ、
1983年に徳島県の電気工事会社「電友社」のソフト開発部門として設立したのが
「スクウェア」だったのである。

当時のパソコンゲームでは、アドベンチャーゲーム(以下ADVG)が主流で、
スクウェアも初のゲーム開発として、ADVGの制作を進めていた。
しかし、パソコンゲーム黎明期のゲーム制作は手探り作業の連続である。
パソコン人口が少ない時代だから、優秀なプログラマーもほんの一握り。
ある日、当時バイトに入っていた「坂口博信」氏が出社すると、誰もいない。
遅々として進まない開発作業に、社員が一斉に逃げ出したのであった。
仕方なくほぼ独力でプログラミングし、作り上げたADVGゲームが
「デス・トラップ」。 これがスクウェア最初のゲームであった。

DEATH-1

DEATH-2
             プロデューサーの所に「坂口”ゴブリン”」と、当時の名前が!

「デス・トラップ」は、クリアするのが至難なスーパー激ムズADVGだったが、
ハード・ボイルドな内容と映画的演出が盛り込まれた作品として注目された。
写真のような「スタッフ・クレジット」がこのように出るのも、当時としては画期的だった。

そして、「WILL」という続編が作られた。
これが大事件だった!!! 
このイトル画面では、登場人物であるこの少女の目が「まばたき」をする。
今では珍しくないアニメーション処理だが、当時では技術的にも難しく、
「世界初のパソコンでのアニメ表現」として話題となったのである。
これは、いろんなゲーム雑誌でも取り上げられ、ヒット作となった。

WILL-1

WILL-2

このアニメ処理を仕掛けたのも坂口氏だった。
FFシリーズにも映画的・アニメ的表現や演出が多いのは、
こうした坂口氏のセンスと手腕によるものである。

その後もスクウェアは坂口氏主導のもと、続々とヒット作を世に送り出し、
たった数年でスクウェアは時代の寵児へと急成長を遂げた。
一時期は都心に巨大な自社ビルを建ててしまうぐらいの破竹の勢いだった。

ALPHA-1

ALPHA-2

この「α(アルファ)」は、さらに全編にアニメ表現を盛り込んだADVG。
当時人気の高かったアニメ・イラストレーター「いのまたむつみ」氏に
キャラクターデザインを依頼し、またしても話題沸騰。
ゲーム内容も初心者に優しい設計で、「デス・トラップ」から比べて、
ずいぶん敷居の低いゲームになっていた。
今では見かけなくなったソノシート(知ってる?)がおまけについていて、
レコード・プレーヤーでオープニングの名曲を聴くことができた。

そして因縁の名作(迷作)「ブラスティー」の発売。

BLASS-1

BLASST-2

「ブラスティー」というロボットを操縦して、敵ロボットと戦って賞金を稼ぎ、
自分のロボットをパワーアップさせていくという宇宙を舞台にというしたRPG。
全ての攻撃がアニメーションで表現されるという、まさに夢のようなゲームだった。
しかも、そのアニメーションに協力したのは、かの有名な「日本サンライズ」!!
「機動戦士ガンダム」など数多くのロボットアニメを手がけているアニメ制作会社だ。
これはもう、全国のアニメ・ゲーム少年が飛びつかないはずがない。
私も早速予約をしたが、開発が遅れに遅れて発売日がどんどん延びていく。
やっと発売されたのは、最初の予定日から何と1年近く経っていた。
しかし、きっと待たされただけの内容に違いない。早速プレーイ!!

「おおっ! ミサイルが飛んでゆく!
 ロボットが変形する! すげー!!」 


まばたきするだけで、話題になった時代である。
完全に絵が動くアニメ処理は、そりゃもう、びっくりで素晴らしいものだった。

…と感動したのは最初だけ。
当時のパソコンでは戦闘のたびに画像データをいちいち読み込むため、
1回戦う間にお茶が沸かせるんじゃないかとゆーぐらいテンポが悪いのだ。
結局アニメ処理をカットしたモードでプレイするとゆー本末転倒なことになり、
ゲームの内容もひたすら戦うだけの単調なもので、いまいち面白くない。

「これは…もしかして…、やっちまったかスクウェア?」

前評判は最高だったが、案の定、後評判はどこを見ても散々なもの。
『ゲームの面白さと技術力は別物である。』 
パソコン用オリジナルとしては最後となった「ブラスティー」は、
後のスクウェアの迷走を予感させるゲームだった。

「プラスティー」発売から1年前の1985年。
勢いに乗っていたスクウェアは、ファミコン用のゲーム開発へと乗り出した。
遅い参入だったが、ファミコンの普及率がハンパではなかったので、
「ファミコン用のゲームは出せば売れる」と言われる時代だった。

スクウェアのファミコン用ゲーム第1弾は「テグザー」。
パソコン版では今でも歴史に名を残す「ゲーム・アーツ」社の名作で、
スクウェアが移植した。つまり、既存のヒット作を持ってきたのである。

TEXDER-1

TEXDER-2

私がパソコンを買った時に、初めて買ったゲームがテグザーだった。
「きれい」「速い」「面白い」と3拍子揃った名作で、
コントローラーと指がすり切れるってぐらい、しこたまやりこんだ。
そんな「テグザー」がファミコン版になったのだ。気にならないわけがない。
友人が買ったというので見に行った。そして、びっくりした。

テグザーの”ウリ”のひとつは、レーザー・ビームが「シュババババーッ!」と
高速で撃ち出されるカッコよさなのだが、ファミコンではレーザー表現が
できなかったらしく、弾がポロポロポローッと打ち出されるとゆー攻撃。
はっきり言ってショボイ。案の定、まったく売れなかった。

次に出したのは「キングス・ナイト」。

KK-1

KK-2

剣と魔法の世界が舞台で、RPGかと思いきや、なんとシューティング・ゲーム。
RPGとシューティングの融合!と言えば聞こえはいいが、
これがスーパー激ムズだったらしく、またしても売れなかった。

『技術はあるが売れないゲームを作るメーカー』
というイメージが定着してしまったスクウェア。
またしても、アイディアだけは良かったゲームを出した。
「とびだせ大作戦」。なんと、タイトル通り画面が飛び出すのである。
いわゆる「赤青メガネ」がゲームに付属していて、それをかけてプレイすると、
画面が立体的に迫ってくる…はず、というものである。
これも友人が買ったので、期待して遊んでみた。

TD-1

TD-2

動きはスムーズだし、ファミコンでこの3次元処理はスゴイ!…が!
とにかく面白くない!!!!! 
だってこれ、主人公が敵を避け、穴を飛び越えながら疾走するだけという
意味不明なゲームなんだよ。またアイディアと技術力だけが先走ってしまったようだ。
立体メガネも邪魔なので結局使わなくなるし、何よりメガネの上からかけられないので、
ユーザーがメガネ少年だったりすると使いたくても使えないという残念な代物。

こうしてスクウェアは、パソコン時代とは打って変わって泣かず飛ばずが続く。
いつの間にか会社も自社ビルからオフィスビルの1フロアへと縮小。
もうファミコン用ゲームから撤退しようかと考えていた時に、
坂口氏の指揮のもとで作られたのがRPGがあった。

「これが売れなかったら『最後』にしよう」

そうした意味を込めて生まれたタイトルが「ファイナル・ファンタジー」である。
こうして、社運を賭けたFFは大ヒットし、あとは周知のとおり。
まさにスクウェアを窮地から救った、救世主的ゲームとなったのである。

まぁ、しかし、その後も映画の大失敗やら何やらと色々あって、
坂口氏は責任をとってスクウェアを後にし、スクウェア自体も
2003年にエニックスと企業合併してしまうということになるのだが、
それは別の機会にということで…。

さて、私がここまでスクウェアについて熱く語るのには理由がある。
実は私、パソコンゲーム時代からのスクウェアの大ファンだったのだ。
パソコン時代のスクウェアのゲームは全部持ってるし、大好きだった。
大人になったらスクウェアに入社しようと本気で考えていたぐらいに。

ところが、パソコンを見限ってファミコンに移ったことでガッカリした。
ファミコン時代のスクウェアのゲームは全くやったことがない。
そういう点でも、プレステを買ってまで遊んだFF7は、
パソコンゲーム時代以来の「スクウェアへの回帰」でもあったのだ。

4回も使ってこんなにFFにこだわる理由は、そういうことだったのでした。
すんません、おっさんのたわごとだけど、ブログなんだから許してね。
あと、パソコンの歴史についても、いつか語りたいなぁ。



おまけ

パソコン版「テグザー」の画面。きれいでしょー? 死ぬほど遊んだなぁ…。
TEXDER-PC1

TEXDER-PC2


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