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飛行缶 -SORA・TOBU・CAN-

デザインがカッコイイ缶を集め出したのが始まりでした。気づけば部屋中に大量の缶が。エピソードとともに整理しながら発表していきますので、おつきあい頂ければ幸いです。

子どもの才能 1

しばらく高校受験の話で脱線しっぱなしだが、
ここでさらに脱線の脱線。

今日は、ヤフーのトップニュースにもなっていた
イギリスの「キーロン・ウィリアムソン」くんの話。

5歳のキーロンくんは、家族旅行で出かけた先の
美しい港町の景色に感動し、絵を描き始めた。
それが大人顔負けの筆遣い・色遣いの水彩画。

kieron-1

両親の友人のギャラリー経営者の目にとまり、
ピカソの再来かと話題に。
そして去年、彼の作品16点を売りに出した所、
わずか14分で完売したという。
売値の総額は日本円で約260万円だと。
えーっと、つまり平均16万2500円!?

彼は現在7歳。
作品の写真を見ると、たしかに小学1年生ほどの
子どもが描いた絵とは思えない。

kieron-2

色の重なりや発色具合いから推測すると、
イギリスのウィンザー&ニュートン社の透明水彩あたりで
描いてるように見受けられるが、
透明水彩というのは、とても難しい画材だ。

winsor&newton

いわゆる小学校で使うような水彩絵の具は、
「ガッシュ」といって、不透明水彩絵の具である。
重ねて塗ると下の色を隠してしまうから不透明。
ポスターカラーもこれにあたる。

しかし透明水彩というのは、いくら水で薄めずに
濃く重ねても、下の色が透けて見えてしまう。
これが色の重なりを生んで、光を感じる美しい絵が描けるのだが、
下の色を隠せないので重ね塗りや厚塗りでごまかせず、
いわゆる一発勝負的に描くことになる。
これが難しいところなのだ。

彼の絵を見ると、さすがに色の重ねや細部に荒っぽさはあるが、
幼稚園児が描いたと考えたら、すごいとしか言いようがない。
特にこの色遣いは、ちょっと絵をかじった程度の大人では出せない。
ペンによる輪郭や大胆な筆遣いは、かなり手慣れた人が
サラッと描くような感じで、まさに玄人はだしである。

kieron-3

しかし、しかしだ!
これらの水彩絵の具が1枚16万2500円!!
うーん、確かに絵画の値段なんてあってないようなものだが、
これはどーやってつけられた値段なのだろうか。
オークション形式なら値が吊り上がるのも頷けるが、
ギャラリーが設定したとしたら、ちょっと法外だろう。
これからまだまだ先の長い少年の画家人生。
もしかしたら早々に絵を描くことに飽きて、やめてしまうかも知れない。
そこにこれだけの値段はどうなんだろうか。

つづく
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