飛行缶 -SORA・TOBU・CAN-

デザインがカッコイイ缶を集め出したのが始まりでした。気づけば部屋中に大量の缶が。エピソードとともに整理しながら発表していきますので、おつきあい頂ければ幸いです。

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高校受験を突破せよ! 学区制編1

前回、学区制について少しだけ触れた。

学区制とは、住んでいる住所によって
通うべき公立小学校や公立中学校が割り振られるように、
ひとつの県をいくつかの地区に分けて、その地区内の中学校は、
同じ地区内の高校しか受けられないというシステムだ。
職業科や専門科の高校などでは例外もあるが、普通科高校では
基本的に受験できる高校は何校かに限定されることになる。

学区が細かく分けられている例としては、北海道の19学区を始め、
福岡県の15学区、千葉県の12学区、大阪府の9学区などがあった。
学区制にするメリットは、学生の通学の負担や学校間格差の軽減にある。
通学負担の軽減は納得できるが、学校間格差とは何か。

学校間格差とは、すなわち人気による学力の差である。
通学に便利な学校、都市部にある学校、設備の新しい学校などは、
当然魅力的であり人気が高まる。
そうなると成績のいい生徒が集まるようになり、
必然的に学力レベルや進学率が上がり、ますます人気が高まる。
逆に人気のない学校は学力が下がり、定員割れすら起こすこともあり、
学校運営自体がたちいかなくなる。
もし学区制がないと、通学に時間がかかってもひとり暮らしをしてでも
人気のある学校に行きたいという生徒が全県から出てきて、
結果的に受験競争が激化する。
それを学区制によって分散することで緩和するという仕組みだ。

学区制が無くなれば、それぞれの学校が生き残りをかけて
魅力ある学校づくりのために努力するのではないか。
あるいは、競争は子どものやる気を出すことにつながるし、
結果的に全体の学力アップに繋がるのではないか。

というのは、文部科学省や一部の保護者の意見だ。

確かに、全ての生徒が前向きで、全ての家庭に経済的に余裕があって、
全ての学校で人材や設備を充実させる時間的・経済的余裕があれば、
この理論は素晴らしいだろう。

しかし、考えてみて欲しい。
いくら子どもの成績が素晴らしくても、遠い高校に通学させるほど
経済的に余裕がない家庭は、地元高校に通わせるしかない。
奨学金や補助金という制度があるといっても、たかが知れている。
つまり能力があるのに家庭の経済状況で希望のレベルの学校に
行けないというのは、公立学校としてどうなのか。

反対に、地元にいい学校があるのに、その学校の人気が上がって
学力的に行けなくなった生徒は、長時間かけて遠方の学校へ
行かなければならない状況になる。
学力が低い生徒が、さらに希望しない遠い学校へわざわざ通うとして、
その学校の運営や学力レベルが維持できるのかということになる。
いや、どこかの高校に合格すればまだいいが、競争の激化によって
高校受験に失敗し、中学浪人が増加するなんていう事態も考えられる。

現在の日本において、15歳そこそこの少年少女に
それだけの競争を強いるメリットがいったいどれだけあるだろうか。

高校は義務教育とは違って選抜試験によるものだから、
合格できなければ行く資格はないし、多少のリスクや覚悟は必要だ、
というのは、いささか短絡的だ。

頭が悪いヤツが悪い。金がないなら仕方ない。全て自己責任だ。

そうした風潮が格差を生み、その最たるものがアメリカ社会だ。
何千万もの高給を取り、フェラーリを乗り回す富裕層の下に、
彼らにこき使われ、1日100円で生活している貧困層が数十倍いる。
貧困層は充分な教育を得られないので、字も読めず計算も出来ず、
また貧困を生むというスパイラルが続く。
そんな貧困層を、非人道的なほどの低賃金で使う者は、
ますます富をむさぼっていく。
恐らく、皇族、貴族、華族、士農工商、えた・ひにんがあった
明治の文明開化以前の日本もそんな感じだったと思うが、
日本をまたそんな昔の状況にさせていこうとしていいのだろうか。

現代日本の教育制度が世界的に見て素晴らしい点は、
全国各地、どんな島や山の中の田舎でも、
ある程度同じ内容で一定水準の教育を無償で受けられることだ。
学区制は各地域の学力レベルを平均化することで、
公立の存在意義を確立するシステムであった。

そうした観点からも高校進学どころか大学進学も一般化し、
私立高校も中高一貫の流れとなっている現代において、
高校受験の激化は時代に逆行していると言える。

しかしながら現在、学区制は分割数の縮小もしくは撤廃になりつつある。
では、なぜ文部科学省はそこまで強行に改変を進めるのか。
実は、学力アップという甘い話の裏に、真の狙いがあるのである。

つづく
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