
アップルⅡの成功から、アップル社は急成長した。
1980年に株式公開を果たし、同年「AppleⅢ」を発売。

コンピュータが売れるとなれば、市場に新規参入が始まる。
IBMがパソコンを売り出したのは、1981年のことで意外と遅い。


IBM参入にも強気のアップルだったが、
アップルⅢの売り上げが伸びず、徐々にIBMにシェアを奪われ、
大損失を出したアップル社では、新たなパソコンが切望された。
その後のややこしいことは割愛して、1984年にはAplleの新機種
「Macintosh(マッキントッシュ)」、通称「Mac(マック)」が誕生した。
その名の由来は、北米でポピュラーなリンゴの品種名から。
当初の発売予定から3年も遅れての登場には、
徹底的にこだわったデザイン的美しさがあった。

見た目が悪いという理由で拡張スロットをなくし、
同じくフロッピーディスクを取り出す時のボタンをなくし、
それどころか、外から見えもしない基板配線が美しくないと
作り直させたりもしている。 そりゃ、開発が遅れるわけだ。
しかし、その徹底したこだわりにより、
Macは「シンプルで美しいパソコン」として君臨。
シリーズは現在でもそのこだわりを貫き、
Windows全盛にあっても、揺るぎないファンを獲得し続けている。
Macが出たのは、奇しくも私の愛機シャープX1 turboの発売と同年であった。
店頭にもこのMacは並んでいたが、極めて奇異なパソコンに見えていた。
本体とキーボードが一体型なのはあっても、画面と本体が一体なのは、
国産機では存在していなかったからだ。
さらにフロッピーディスクのイジェクトボタンが無いとなると、
いったいどーやってディスクを取り出すというのか。

当時の国産機では、フロッピーディスクを取り出すには
取り出しレバーを「ガッチョン」とひねるのが一般的で、
まさか画面上の命令でフロッピーが出てくるなど想像もできなかったのだ。
そして極めつけはキーボード。
カタカナが表記されていないのである。
そりゃ、そうだろう。 アメリカ製なんだから。
しかし、それではワープロで、どーやって日本語を打てばよいのか。
ローマ字入力など知らなかった私には、
「こんな変なパソコン使えるか~!」としか思えなかったのである。
だいたい、妙に小さくて四角い箱で、画面も9インチと小さい。
しかもこれが白黒画面なのだ。 これではろくなゲームもできない。
(当時は、テレビに接続できるなんて知らなかったから。)
いったい何のために存在しているのか見当もつかず、
きっとMSXよりも性能が低いに違いないと思っていた。
ま、実際にはかなり高性能で、特にグラフィック処理に長けていた。
レーザープリンタでの出力で画期的な「アウトライン出力」を実現し、
それまでネックだった印刷時のドットのガタガタを解消し、
現在に至るDTP市場を生み出したというのだから。
当時ガキんちょだった私は、そんなこと、ちーとも知らなかったけどね。
まめちしき
「アウトライン出力」とは、例えば文字(フォント)データが、「ドット(点)の集まり」ではなく「アウトライン(輪郭線)」で出来ているということ。ドットだと、拡大した際に、ドットも大きくなるのでガタガタになってしまうが、輪郭線ならいくら大きくしても滑らかな形になる。今では印刷技術の向上とともに当たり前の性能になっているが、当時の国産機ではそんな性能は持っておらず、文字を拡大表示したらガタガタになるのは当然のことだった。Macはそれを画期的に解消したパイオニアだったのである。

ドット文字 アウトライン文字
1980年に株式公開を果たし、同年「AppleⅢ」を発売。

コンピュータが売れるとなれば、市場に新規参入が始まる。
IBMがパソコンを売り出したのは、1981年のことで意外と遅い。


IBM参入にも強気のアップルだったが、
アップルⅢの売り上げが伸びず、徐々にIBMにシェアを奪われ、
大損失を出したアップル社では、新たなパソコンが切望された。
その後のややこしいことは割愛して、1984年にはAplleの新機種
「Macintosh(マッキントッシュ)」、通称「Mac(マック)」が誕生した。
その名の由来は、北米でポピュラーなリンゴの品種名から。
当初の発売予定から3年も遅れての登場には、
徹底的にこだわったデザイン的美しさがあった。


見た目が悪いという理由で拡張スロットをなくし、
同じくフロッピーディスクを取り出す時のボタンをなくし、
それどころか、外から見えもしない基板配線が美しくないと
作り直させたりもしている。 そりゃ、開発が遅れるわけだ。
しかし、その徹底したこだわりにより、
Macは「シンプルで美しいパソコン」として君臨。
シリーズは現在でもそのこだわりを貫き、
Windows全盛にあっても、揺るぎないファンを獲得し続けている。
Macが出たのは、奇しくも私の愛機シャープX1 turboの発売と同年であった。
店頭にもこのMacは並んでいたが、極めて奇異なパソコンに見えていた。
本体とキーボードが一体型なのはあっても、画面と本体が一体なのは、
国産機では存在していなかったからだ。
さらにフロッピーディスクのイジェクトボタンが無いとなると、
いったいどーやってディスクを取り出すというのか。

当時の国産機では、フロッピーディスクを取り出すには
取り出しレバーを「ガッチョン」とひねるのが一般的で、
まさか画面上の命令でフロッピーが出てくるなど想像もできなかったのだ。
そして極めつけはキーボード。
カタカナが表記されていないのである。
そりゃ、そうだろう。 アメリカ製なんだから。
しかし、それではワープロで、どーやって日本語を打てばよいのか。
ローマ字入力など知らなかった私には、
「こんな変なパソコン使えるか~!」としか思えなかったのである。
だいたい、妙に小さくて四角い箱で、画面も9インチと小さい。
しかもこれが白黒画面なのだ。 これではろくなゲームもできない。
(当時は、テレビに接続できるなんて知らなかったから。)
いったい何のために存在しているのか見当もつかず、
きっとMSXよりも性能が低いに違いないと思っていた。
ま、実際にはかなり高性能で、特にグラフィック処理に長けていた。
レーザープリンタでの出力で画期的な「アウトライン出力」を実現し、
それまでネックだった印刷時のドットのガタガタを解消し、
現在に至るDTP市場を生み出したというのだから。
当時ガキんちょだった私は、そんなこと、ちーとも知らなかったけどね。
まめちしき
「アウトライン出力」とは、例えば文字(フォント)データが、「ドット(点)の集まり」ではなく「アウトライン(輪郭線)」で出来ているということ。ドットだと、拡大した際に、ドットも大きくなるのでガタガタになってしまうが、輪郭線ならいくら大きくしても滑らかな形になる。今では印刷技術の向上とともに当たり前の性能になっているが、当時の国産機ではそんな性能は持っておらず、文字を拡大表示したらガタガタになるのは当然のことだった。Macはそれを画期的に解消したパイオニアだったのである。

ドット文字 アウトライン文字
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