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飛行缶 -SORA・TOBU・CAN-

デザインがカッコイイ缶を集め出したのが始まりでした。気づけば部屋中に大量の缶が。エピソードとともに整理しながら発表していきますので、おつきあい頂ければ幸いです。

21 パソコンがやってきた

さて、親に相談もなく勝手にX1 turboを買うことに決めたが
ここで大きな問題があった。

X1 turboは高性能なだけあって、
本体価格278,000円。 
専用モニター価格129,000円。

しめて407,000円!? 
恐ろしく高いのである!!


親は「買っていいよ~」とは言ったが、
「買ってあげるよ~」とは言っていない。
つまり、「いくらいくらまで」という金額的上限があったのだ。
しかし、その上限では本体すら買えない。
うーむ、困った困った。

選択肢は2つあった。
ひとつはグレードを下げること。
前に書いたが、当時のパソコンはフロッピーディスクドライブ(FDD)の
搭載数によってグレード分けしており、値段も違っていた。

X1turbo 3type

X1 turboも3グレードが発売されており、FDDを搭載していない
最も安いカセットレコーダータイプは最上機より10万円も安かった。
FDDが高価な時代ゆえであり、CPUなど本体の性能には全く違いはない。

私は悩んだ。
確かに…、確かにX1シリーズのカセットレコーダーは、
他機種に比べて高速であり、定評もある。
しかし…、しかしだ!
これからは必ずFDDの時代になるに違いない。
ゲームソフトもFDD専用になってくるのではないか。
いくら安くても、いまカセットレコーダータイプを買うのは
愚の骨頂なのではないか!?
だが、それ以外の性能は全く同じで10万円も安いのは魅力…!!

ああっ、どうしよ~! 悩む~!!!!!!

私は決断した。
もうひとつの選択肢を。

親の資金援助で足りない分は自腹を切ることだ。
といっても、中学生なのでアルバイトなどをしたわけではない。
ず~っと貯めてきたお年玉貯金をはたくことにしたのだ。
しかし、それでも最上グレードは高い。
FDDが1ドライブだけの中間グレードもあるが、
3万円しか違わないので、それを選ぶのもなんだかなである。
なんとかして最上グレードを買いたい。

もちろん、定価では買うつもりはないので、
毎週のように電気屋街に繰り出し、
何件もハシゴをして値切り交渉を試みた。 
しかし、それでも高いものは高い。

ああ、そもそもこんな高価な新機種を買うこと自体が間違っているのだろうか…。
初心者は初心者らしく、安いものや旧型を買うべきなのだろうか…。

などと、奇妙な自戒の念すら抱き始めたある日、
いつものように電気屋をハシゴしていて、偶然ある物件に出会った。

「展示処分品」

つまり店頭展示品として、箱から出して飾ってあったものを
安く売りますよ~というやつである。

うおぉぉぉ~!!
こっ、これは神の思し召しかぁ~!!!

私はすかさず店員を捕まえて聞いた。
展示品といっても、電源が入っていたわけではないので、
稼働時間はゼロに等しい。
なので、客が触ったといっても限界があるはずだ。
保護のビニールもくっついたままだし、ちゃんと箱もあるという。
これが通常の値引き価格よりもさらに安く買えるのだ。

私はさらに値切った。 そりゃ、もう値切りたおしたよ。 
それでも親が許した予算をオーバーしてんだから。
足りない分はお年玉貯金をはたかにゃならんのだもん。



↑X1turbo版デモンストレーションプログラム
よくこれが店頭で流されていた。
当時のパソコンでは難しかった高速スクロール(背景が流れること)を
PCGというX1特有の機能を使って実現している。
ただ、デモがこれだけなので、他機種に比べるとちょっと寂しい。

かくして、我が家には2台目のパソコン、
FDDを2基搭載した最上級モデル「X1turbo model30」がやってきたのだった。

つづく

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