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飛行缶 -SORA・TOBU・CAN-

デザインがカッコイイ缶を集め出したのが始まりでした。気づけば部屋中に大量の缶が。エピソードとともに整理しながら発表していきますので、おつきあい頂ければ幸いです。

14 パソコンの情報源 3

前回紹介したパソコン雑誌は、
わりと真面目というか、マニア向けの内容だった。
専門用語が飛び交い、プログラムテクニックの紹介などであふれ、
パソコンをゲーム機の延長として捉えていたライトユーザーにとっては
ちょっぴり難しく、時々買うけど毎月購読はしないといった感じだった。

それとは対照的に、ライトユーザー、ホビーユーザー向けの雑誌も
続々と登場した。

「テクノポリス」
「POPCOM(ポプコム)」
「コンブティーク」

私の中では、この3雑誌がホビーユーザー御用達の御三家だったと考える。
「コンプティーク」だけが現在も存続しているので、知っている人も多いだろう。

今日はその中の「テクノポリス」について。
「テクノポリス」とは「先端技術都市」しか「技術支配社会」という
れっきとした英語で、YMOの曲のタイトルなどでも用いられている。
「テクノポリス」略して「テクポリ」は3雑誌の中で最古参で、
徳間書店から1982年に創刊された。

technopolis2

創刊当初は、前回紹介した雑誌同様に真面目な科学雑誌路線だった。
わりと高度なプログラムテクニックの紹介など硬派な部分もあったが、
キャッチコピーが「ナイコンでもわかる遊べる」であるように、
パソコンを持っていなくても楽しめる内容、
あるいはこれからパソコンを買う人にとっての情報誌、
というのが基本スタンスであった。

この雑誌の特徴は、早い時期から「マンガ」を掲載したことだ。
「さとうげん(佐藤元)」というアニメーター&漫画家が描く、
ゲームの攻略法をストーリーマンガ形式で紹介するというもの。

techpoli-casette
  ↑さとうげん氏イラストによるカセットレーベルの付録

ちなみにさとうげん氏は、あの2等身ガンダム「SDガンダム」の発案者であり、
予想外に「SDガンダム」がヒットした時に著作権を巡って
バンダイと裁判で争ったが敗訴しているという経歴の持ち主。
個人的には発案者を大事にしてやればいいのにと思うが、 
そもそもガンダムがバンダイのものなので、その派生としての
SDに著作権を主張するのは、やはり難しかったようだ。

当時はパソコンゲームの著作権がけっこう曖昧な時代で、
ゲームソフトのレンタルやコピーという商売も堂々と存在していた。
そんなおおらかな時代だから、ゲームの攻略に留まらず、
例えば主人公を無敵にするとかを裏技のレベルではなく、
プログラムそのものを改造してしまうというテクニックが記事として紹介され、
たいへん人気があった。 
もちろんメーカーとのトラブルは少なからずあったようだが。

他にはテクポリは読者のページが充実しており、投稿が掲載されると
「テクポリクラブ会員」として、会員番号付きの会員証・バッジなどが
編集部から送られた。 
プログラムやイラスト投稿、手紙といった間接的な繋がりに留まらず、
読者が編集部に遊びに行って、そのままバイトとして働くケースもあったという。
こうした魅力もあって、私が最も長く定期購読していた雑誌であった。

ちなみに私もイラストが掲載され、会員証を持っている(笑)。

つづく。
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