飛行缶 -SORA・TOBU・CAN-

デザインがカッコイイ缶を集め出したのが始まりでした。気づけば部屋中に大量の缶が。エピソードとともに整理しながら発表していきますので、おつきあい頂ければ幸いです。

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17 持ち運べるパソコン

実は、今回のパソコンの歴史を書いていて、
足りない知識を補うためにいろいろ調べるうちに、
初めて知って驚いたものがあった。

1982年、パソコンブーム真っただ中、
びっくりのパソコンが誕生していたのである。

それは、当時弱小メーカーだと思われていた「信州精器」が発売した、
日本初の「ハンドヘルドコンピュータ HC-20」である。

HC-20cat

「信州精機」とは聞き慣れないと思うが、現在の「エプソン」のこと。
そういえば、長野にはエプソンの大きな工場がある。

そして「ハンドヘルドコンピュータ」とは、
持ち運べる程度の小型サイズの携帯情報端末のこと。
以前に紹介した「ポケットコンピュータ」は元が電卓なのに対して、
「ハンドヘルド」は、れっきとしたコンピュータ。
なので、現在のノート型パソコンの元祖といえる。
30年近く前に、すでにノートブックパソコンがあった!?
これには驚いた。

パソコンの小型化なんて最近のことかと思っていたのに、
そんな以前から存在していたなんて。
しかも性能がすごいのである。

・マイクロソフト製BASICを内蔵。
・小さいながらも液晶モニター装備でゲームもできる。
・内蔵電池により最大約50時間の連続稼動が可能。
・プログラム保存・読み出し用マイクロカセット装着可能。
・そしてなんと小型プリンターまで装備。

HC-20

さらに。

同時に発表された「音響カプラ」を使っての通信が可能。
外出先から自由にデータを送受信することもできたという。
まさに、現代のモバイルPCの先駆けだ。
あ、音響カプラってのは、データを音に変換して、
電話機につないでデータをやりとりするものね。
ちょっと前までインターネットも電話回線で繋いでたでしょ。
当時のはネットというよりファックスに近いけどね。

・これだけの性能を持っていてA4サイズ。
・重さたったの1.6kg。
・当時としては決して高くない136,800円。

こりゃー、売れるわ。

そして25万台を売り上げ、その後も後継機種をリリース。
以前紹介したパソコン専門雑誌「Oh!」シリーズのひとつとして、
「Oh! HC」が季刊で発行されるほどであった。

うーん、日本の技術恐るべし。
ちなみにエプソンは「世界初」と謳っているが、
世界初の持ち運び可能なオールインワンPCは、
1981年にアメリカの「オズボーン・コンピュータ社」が製作した
「Osborne 1(オズボーンワン)」とされている。

osborne-1

ただ、このオズボーン1は、ハンドヘルドというには
厳しいものがあったようだ。

・5インチという小さすぎるディスプレイ。
・容量が小さすぎて使い物にならないフロッピーディスク。
・重さ12kg!? デスクトップ型より重いじゃん。
・そしてバッテリーを内蔵していないため電源が必要。

これはもはや携帯型コンピュータというより、
単に移動することができるコンピュータというものだった。
なので、A4型で携帯できるコンピュータとしては、
「HC-20」は確かに世界初と言えるだろうし、
そのあたり、小型製品を作るのがうまい日本の技術に天晴れである。

こうしてエプソンはコンピュータ市場に意外な角度から突入し、
御三家らとは別に、その地位を築いていった。
現在、エプソンがパソコン市場で幅をきかせているのには、
こうした技術的に培われたものがあったからかも知れない。

つづく。
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