
私はどの機種にするか悩んでいた。
最初は富士通「FM-77」にしようと思っていた。
FMシリーズは、グラフィックの表示速度が他機種に比べて圧倒的に速く、
パソコンを買ったらCGをやりたいと思っていた私は、それしかないと思っていた。

しかし、兄貴が強行に反対した。
同じメーカーのものが2つあっても面白くないと言うのである。
自分で勝手に富士通を買っておいて、人の欲しい物にまで口を出すとは、
まったくB型のワガママっぷりにも困ったものである。
しかし、NECの「PC-8801mkⅡ」は眼中になかった。
NECのシリーズは、グラフィックの処理速度が絶望的に遅い。

これは「テクノポリス」が行った比較実験の話だが、
あるグラフィックをPC-8801mkⅡが1枚表示する間に、
FM-7は15回表示できたというのだ。
にも関わらず、PC-8801用のゲームはたくさん出ていて、
何が何だか分からないのである。 よほどプログラムが作りやすいのか、
はたまたNECがゲーム会社に金を積んでるんじゃないかと思うほどだ。
以前に書いた「MSX」は非常に安く、最も安いものだと3万円以下、
最も売れていたものでも7万円以下で、兄貴もそれにしろとうるさかった。
だが私は抵抗した。確かに値段は魅力だが、安かろう悪かろうというか、
MSXはとにかく基本性能が低いため、私が最もこだわったグラフィック性能が、
御三家と比較するのもおこがましいほどのレベルだったからだ。
そこで白羽の矢が立ったのが、発売されたばかりの
シャープの「X1 turbo」だった。

正直言って、最初はX1の特徴がよく分からなかった。
シャープのパソコンは、当初からカセットレコーダーを内蔵していて、
他のメーカーのものより読み込み速度が2~3倍も速く、
そのレコーダーの性能が有名であった。
しかし今やFDDの時代である。 他に魅力が必要だ。
他の魅力…。 ある!
X1は当時のパソコンで唯一「スーパーインポーズ機能」を搭載していた。
なんとパソコンの画面とテレビ画面とを合成できるらしいのだ。
「パソコンテレビ」というのが、X1のキャッチコピーである。
シャープのテレビ事業部が開発したのだから、
やはりテレビの活用にこだわったのだろう。
これは当時かなり珍しい機能だった。

このようにテレビを見ていても、その画面に重ねて
メッセージが表示できるとゆー、とっても未来チックな機能なのだ。
ちなみにこの画像はカタログの写真なのだが、
「おふろが沸きました」って、他に使い方ないのかよ!!!!!!
で、こんな風にパソコンを使う未来に憧れつつ、
現実にはホームコントロールセンターなんてものは
21世紀になった現在でも一般家庭に普及などしていない。
じゃあ、当時のスーパーインポーズ機能は何の役に立つかというと、
例えば自分が録画したビデオにタイトル文字を合成したりするのだ。
今では当たり前の機能だが、シャープは20年以上も前にやっていたのだ。
さすが、「目のつけどころがシャープ」なメーカーだ。
こうして、私の中で赤丸急上昇中のX1 turbo。
さらなる魅力としては、デザイン的にもよくできていたことだった。
AV機器のように積み重ねて使用することを想定して作られており、
本体、キーボード、モニターなどの横幅がすべて39㎝に統一されているのだ。
これにより、シャープでスクウェアなシルエットとなり、
スタイリッシュなデザインは同時期のパソコンの中で一線を画していた。
頭をぶつけたら刺さって血が出るようなエッジも最高にカッコイイ。

というわけで、私は「X1 turbo」を買うことに決めた。
つづく。
最初は富士通「FM-77」にしようと思っていた。
FMシリーズは、グラフィックの表示速度が他機種に比べて圧倒的に速く、
パソコンを買ったらCGをやりたいと思っていた私は、それしかないと思っていた。

しかし、兄貴が強行に反対した。
同じメーカーのものが2つあっても面白くないと言うのである。
自分で勝手に富士通を買っておいて、人の欲しい物にまで口を出すとは、
まったくB型のワガママっぷりにも困ったものである。
しかし、NECの「PC-8801mkⅡ」は眼中になかった。
NECのシリーズは、グラフィックの処理速度が絶望的に遅い。

これは「テクノポリス」が行った比較実験の話だが、
あるグラフィックをPC-8801mkⅡが1枚表示する間に、
FM-7は15回表示できたというのだ。
にも関わらず、PC-8801用のゲームはたくさん出ていて、
何が何だか分からないのである。 よほどプログラムが作りやすいのか、
はたまたNECがゲーム会社に金を積んでるんじゃないかと思うほどだ。
以前に書いた「MSX」は非常に安く、最も安いものだと3万円以下、
最も売れていたものでも7万円以下で、兄貴もそれにしろとうるさかった。
だが私は抵抗した。確かに値段は魅力だが、安かろう悪かろうというか、
MSXはとにかく基本性能が低いため、私が最もこだわったグラフィック性能が、
御三家と比較するのもおこがましいほどのレベルだったからだ。
そこで白羽の矢が立ったのが、発売されたばかりの
シャープの「X1 turbo」だった。

正直言って、最初はX1の特徴がよく分からなかった。
シャープのパソコンは、当初からカセットレコーダーを内蔵していて、
他のメーカーのものより読み込み速度が2~3倍も速く、
そのレコーダーの性能が有名であった。
しかし今やFDDの時代である。 他に魅力が必要だ。
他の魅力…。 ある!
X1は当時のパソコンで唯一「スーパーインポーズ機能」を搭載していた。
なんとパソコンの画面とテレビ画面とを合成できるらしいのだ。
「パソコンテレビ」というのが、X1のキャッチコピーである。
シャープのテレビ事業部が開発したのだから、
やはりテレビの活用にこだわったのだろう。
これは当時かなり珍しい機能だった。

このようにテレビを見ていても、その画面に重ねて
メッセージが表示できるとゆー、とっても未来チックな機能なのだ。
ちなみにこの画像はカタログの写真なのだが、
「おふろが沸きました」って、他に使い方ないのかよ!!!!!!
で、こんな風にパソコンを使う未来に憧れつつ、
現実にはホームコントロールセンターなんてものは
21世紀になった現在でも一般家庭に普及などしていない。
じゃあ、当時のスーパーインポーズ機能は何の役に立つかというと、
例えば自分が録画したビデオにタイトル文字を合成したりするのだ。
今では当たり前の機能だが、シャープは20年以上も前にやっていたのだ。
さすが、「目のつけどころがシャープ」なメーカーだ。
こうして、私の中で赤丸急上昇中のX1 turbo。
さらなる魅力としては、デザイン的にもよくできていたことだった。
AV機器のように積み重ねて使用することを想定して作られており、
本体、キーボード、モニターなどの横幅がすべて39㎝に統一されているのだ。
これにより、シャープでスクウェアなシルエットとなり、
スタイリッシュなデザインは同時期のパソコンの中で一線を画していた。
頭をぶつけたら刺さって血が出るようなエッジも最高にカッコイイ。

というわけで、私は「X1 turbo」を買うことに決めた。
つづく。
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