
なぜ、それほどまでに「御三家」は強かったのか。
理由はひとえに「ソフトの豊富さ」にある。

8ビットマイコンの市場は、「ホビーユース」に支えられていた。
ビジネスではなく、個人が楽しむプログラミングやゲームなどのために
マイコンを購入するというユーザーが大半だったのである。
もちろん「ゲームしたいからパソコン買って」などと言っても
スポンサーである親が納得するはずがない。
しかし、マイコン購入にはexcuse(言い訳)をつけることができた。
「絵が描けて勉強になるから。」
「音楽を作れて勉強になるから。」
「プログラムが英語の勉強になるから。」
「プログラムでグラフとか作れて数学の勉強になるから。」
「ワープロとして使えるよ、お父さん。」
「家計簿も作れるよ、お母さん。」
「勉強」という二文字に親は弱い。
加えて「これからはコンピュータの時代」と、世間がはやし立てる。
「これからの時代はBASICぐらい組めないと」などという、
今となっては全く無意味だった強迫観念やスタンピードによって、
子どもはまんまとスポンサーの首を縦に振らせることに成功するのである。
私を含め、私の周囲のほとんどの同級生は、こうした手口によって
マイコン購入を実現している。
しかし、言うまでもなく子どもの真の目的はゲームである。

となると、いくら性能がよくてもゲームソフトが少ないマイコンは買いたくない。
ゲームが多い機種と言えば、歴史が長くユーザーも多い御三家だ。
本体の絶対数が多いのだから、ゲーム会社もこぞってゲームを出す。
こうして新しい顧客も、結局「御三家」のどれかを買うことになるのである。
ちょうど、プレステ、セガサターン、ニンテンドー64の覇権争いで
ゲームの豊富さでプレステが勝利したような構図である。
ここで、現代っ子は疑問に思うことがあるだろう。
「パソコンのソフトって、どのメーカーのパソコンでも動くんじゃないの?」と。
確かに、今のパソコンは、NECだろうと、富士通だろうと、シャープだろうと、
ソニーだろうと、東芝だろうと、パナソニックだとろうと、エプソンだろうと、
海外製だろうと、どのパソコンでも同じようにソフトは動く。
はっきり言って、メーカーごとに違いがあるのかと探す方が難しい。

2009年現在のNEC(左上)、富士通(右上)、シャープ(左下)、SONY(右下)
ぶっちゃけた話、今のパソコンは95%が同じ材料でできている。
性能(スペック)は、どのメーカーも似たり寄ったりをラインナップしていて、
違いといえばデザインか、保証制度か、ブランドイメージぐらいだろう。
こうした現状は、ひとえに「Windows」という「OS」の存在が可能にしたことなのだが、
それについては次回に書くことにする。
とにかく、こうして新規ユーザーも増えて「御三家」は我が世の春を謳歌していた。
だが、時代は常に流れているのであった。
つづく。
理由はひとえに「ソフトの豊富さ」にある。

8ビットマイコンの市場は、「ホビーユース」に支えられていた。
ビジネスではなく、個人が楽しむプログラミングやゲームなどのために
マイコンを購入するというユーザーが大半だったのである。
もちろん「ゲームしたいからパソコン買って」などと言っても
スポンサーである親が納得するはずがない。
しかし、マイコン購入にはexcuse(言い訳)をつけることができた。
「絵が描けて勉強になるから。」
「音楽を作れて勉強になるから。」
「プログラムが英語の勉強になるから。」
「プログラムでグラフとか作れて数学の勉強になるから。」
「ワープロとして使えるよ、お父さん。」
「家計簿も作れるよ、お母さん。」
「勉強」という二文字に親は弱い。
加えて「これからはコンピュータの時代」と、世間がはやし立てる。
「これからの時代はBASICぐらい組めないと」などという、
今となっては全く無意味だった強迫観念やスタンピードによって、
子どもはまんまとスポンサーの首を縦に振らせることに成功するのである。
私を含め、私の周囲のほとんどの同級生は、こうした手口によって
マイコン購入を実現している。
しかし、言うまでもなく子どもの真の目的はゲームである。

となると、いくら性能がよくてもゲームソフトが少ないマイコンは買いたくない。
ゲームが多い機種と言えば、歴史が長くユーザーも多い御三家だ。
本体の絶対数が多いのだから、ゲーム会社もこぞってゲームを出す。
こうして新しい顧客も、結局「御三家」のどれかを買うことになるのである。
ちょうど、プレステ、セガサターン、ニンテンドー64の覇権争いで
ゲームの豊富さでプレステが勝利したような構図である。
ここで、現代っ子は疑問に思うことがあるだろう。
「パソコンのソフトって、どのメーカーのパソコンでも動くんじゃないの?」と。
確かに、今のパソコンは、NECだろうと、富士通だろうと、シャープだろうと、
ソニーだろうと、東芝だろうと、パナソニックだとろうと、エプソンだろうと、
海外製だろうと、どのパソコンでも同じようにソフトは動く。
はっきり言って、メーカーごとに違いがあるのかと探す方が難しい。

2009年現在のNEC(左上)、富士通(右上)、シャープ(左下)、SONY(右下)
ぶっちゃけた話、今のパソコンは95%が同じ材料でできている。
性能(スペック)は、どのメーカーも似たり寄ったりをラインナップしていて、
違いといえばデザインか、保証制度か、ブランドイメージぐらいだろう。
こうした現状は、ひとえに「Windows」という「OS」の存在が可能にしたことなのだが、
それについては次回に書くことにする。
とにかく、こうして新規ユーザーも増えて「御三家」は我が世の春を謳歌していた。
だが、時代は常に流れているのであった。
つづく。
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