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飛行缶 -SORA・TOBU・CAN-

デザインがカッコイイ缶を集め出したのが始まりでした。気づけば部屋中に大量の缶が。エピソードとともに整理しながら発表していきますので、おつきあい頂ければ幸いです。

気合いだー!!

で、神戸居留地とは関係ないが、
栄養ドリンクつながりで微妙なものを発見したもので
前回の流れから紹介することに。

REAL KIKAIDA

リアルキアイダー
糖類(果糖ぶどう糖液糖、砂糖)、ローヤルゼリー、高麗人参エキス、
香料、クエン酸、ビタミンC、アスパラギン酸Na、ナイアシン、グルタミン酸Na、
ビタミンB2、ビタミンB6、ビタミンP、フェニルアラニン、イソロイシン、スレオニン
日本コカ・コーラ (2008)


これまた絶妙なネーミングで
「どーした、コカ・コーラ!?」である。

ネーミングもさることながら、デザインもいまいち。
不死鳥がデザインされているようだが、何だかなぁ。
だいたい、文字がうるさい。
いくら栄養ドリンクだとはいえ、説明がくどすぎる。
ニューカレドニア編でも書いたが、
たとえ栄養ドリンクでも、美しいデザインを心がけてくれ。

しかしこの商品、あのリアル・ゴールドのシリーズらしい。
気になったので調べてみたら、このネーミングにはしっかり理由が。

REAL KIAIDA 2

なるほどねー。
だから「キアイダー」なのね。

北京オリンピックの時に
オフィシャルパートナーであるコカ・コーラが
アニマル浜口氏とのコラボレーションで作った商品のようだ。
だから、オリンピックが終わった今となっては
不死鳥のデザインになったのね。
ちなみに中身は、リアルゴールドにカフェインを足しただけ。
北京オリンピックの「公式エネルギー飲料」だったんだとさ。

まー、もともとが期間限定の企画ものだったので、
デザインもあんまり力入ってないのかねー。
不死鳥版よりもアニマル浜口氏版の方が潔くって、
すっきりしてていいよ。

がんばれ! 日本コカ・コーラ!!

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おまけ

ニューカレドニアに行く前に、
関西空港で変なものを見つけたと書いた。
そう、神戸居留地というブランドの缶である。
で、他にもこんなものがあったので書いてしまおう。

gatsungold

ガツンゴールド 
炭酸飲料 190ml
糖類(果糖ぶどう糖液糖、砂糖)、ローヤルゼリー、
香料、酸味料、ビタミンC、カフェイン、ナイアシン、
ビタミンE、ビタミンB2、ビタミンB1、ビタミンA、ビタミンD
神戸居留地 (2005)


いやー、どーだろ、このセンス。
カタカナで「ガツンゴールド」。
Gの2乗だって。

この神戸居留地の商品をデザインしている人って、どんな人なんだろ。
決して若者じゃないと思うんだよなぁ~。
なんかセンスがオッサンぽいというか…。
それか、印刷関係の人がついでにデザインしてるとか?
ボトムに黒のラインを入れるあたり、
下の方に黒っぽい色を使うと全体が安定するという
配色の基本は抑えてるんだけど、
このデザインで唐突に黒ライン入れてもなぁ…。

がんばれ! 神戸居留地!!

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26 MSXの進化

NECのPC-8801mkⅡSRの登場で、パソコンの性能争いに拍車がかかった。
SRが登場した1985年は、まさに各メーカー革命の年だった。

同じ年、あのMSXシリーズが劇的な進化を遂げた。

MSX-4

ゲーム機に毛が生えた程度の
子ども用パソコンと揶揄されていたMSXだったが、
新規格の「MSX2」シリーズを発表したのだ。
それも

・色数512色表示可能
・1ドットスクロール可能
・FM音源搭載可能

と、いきなりの大変身をしたのだ。
初代MSXから考えると、その変身っぷりは
初代ファミコンが、ある日突然プレステ3に化けるぐらいの衝撃だ。
てゆーか、まだスーパーファミコンさえ登場していない時代にして、
専用ゲームソフトの画面は、ゲームセンターのゲームのようで、
店頭のデモ画面は注目を集めていた。


MSX2「LAYDOCK(レイドック)」プレイ画面(BGMは別物)

MSX2専用として開発されたT&Eソフトの「レイドック」は、
翌年1月に発売され、その美しいグラフィックと滑らかな動きは
当時のレベルでは他に類を見ないものだった。
当然、MSX2のキラーソフトとなり、他メーカーユーザーからも
羨望されるものだった。

性能の向上に従って本体価格も上がったが、
それでも当時の他のパソコンに比べて安かった。
こうなってくると、パソコンでゲームをしたいだけというユーザーにとって、
比較的安くて性能の高いMSX2は魅力的だった。

しかしMSX2は、MSXシリーズのさらなるシェア拡大につながらなかった。
他にも、かの名作「メタルギア」シリーズがリリースされたりと、
専用ソフトは強力なものが発売されたが、時代は御三家全盛期。
シェアの少ないMSX2用に、わざわざゲームを開発するメーカーは少なく、
リリースされたゲームの多くは、御三家で発売済みのものを
MSX2用にグラフィックを描き変えただけというものだった。

MSX2は、従来のMSXのゲームも使えるという親切設計だったので、
それまでのMSXユーザーがそのまま買い換えるという
プレステ2のようなパターンになることを期待されていたが、
MSXを買って遊んだユーザーは、すでに御三家に移行していた者も多く、
これからどうなっていくか分からないマイノリティのMSX2を選ぶ者は
あまり多くなかったようである。

それでも、MSX2の登場が衝撃的だったのには違いなく、
その存在は新御三家の発展にも影響を与えたのだった。

なに!? 今度はシャープが
1ドットスクロールマシンを出したって!?


・・・・・・・・・・・・マジで??

つづく

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ショック・オブ・カタカナ

今回でニューカレドニア編も最後。
トリを飾るのは、さすがの私もちょっとびっくりした一品である。


NC Ginter

Ginter
ソフトドリンク チェリーフレーバー 


なんぞ、これ?

最終日にホテル近くの小さなコンビニみたいな店で見つけた。

「な…中身が見えてる缶ジュース!?」

最初はガラス製のワンカッブ酒か何かと思ったが
奇妙な形をしている。

「ガラス…じゃない。」

この形は…見覚えがあるぞ?
ペットボトルの下半分!?
それに缶のフタを付けた!?

ぅわんだほ~!!! 

こんな珍しいもの、当然ゲットしないわけがないんだが、
さらに驚きなのが、堂々とカタカナが書いてあること。
非常~にナチュラルにデザインされていて、何でだ?
もしかしてこれ、日本で作ってるの?
いや、見たことはないし、原料表記やメーカー名は明らかに日本ぽくない。
しかし、ここまで自然にカタカナを使うとは、やるなニューカレドニア。

cherry&lychee

ちなみにこれはライチ味もあって、どちらも美味しかった。
日本でもぜひ作ってほしいが、これを見て真っ先に思ったことは、

「分別どうすんだろ…」

ん~、今の日本では難しいかもね。

ああ、外国に来てまでゴミ分別を考えるなんて、
なんて善良な小市民なんでしょ。

こうして、最後の最後にこんな素晴らしい物に出会えて
ニューカレドニアの旅は締めくくられるのでした。


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25 X1改造計画

恐るべき性能をもってデビューしたNECのPC-8801mkⅡSR。
だが、我がX1turboも性能的に負けてはいない。
ゲームの質だってX1の方が優れているじゃないか。
PC-8801シリーズはゲームの数が多いだけで、
どうしようもない「クソゲー」も多いじゃないか。

と、負け惜しみを言っても仕方ないので、
私はX1turbo改造計画を敢行した。
お年玉をはたいて「X1用FM音源ボード」を買ったのである。

X1 FM-board

その名の通り音がFMになるオプションパーツで、
別売りされていて本体に内蔵できるものであった。
このFM音源ボードが、また良くできていた。
SRのFM音源はモノラルで3音。
PSG3音と合わせても6音である。

しかし、X1のFM音源ボードはステレオで8音!
PSG3音と合わせれば、11音もの音が出せるのである!
ステレオってことだから左右から別々に音を出せるってわけで、
これには専用スピーカーが付属していた。

これがとてつもない感動だった。
それまでPSGで聞いていたゲームの単純なBGMが、
ボードを付けたことによって、突然ステレオの11合奏になったのである。

X1用FM音源ボード(CZ-8SB1)は、
ゲームセンターのゲームにも使用されているほど高性能な
ヤマハ製「YM-2151」音源チップを採用しており、
下の動画の「Falcom(ファルコム)」の「ソーサリアン」というゲームの
サントラCDは、X1の音で録音されているほどなのである。

下の2つの動画は、ひとつがPSG版、もうひとつはFM音源版である。
同じゲームに両方の音楽データが入っているので、
FM音源ボードが搭載されていれば自動的にFMステレオのBGMで
ゲームができるのだ。


X1版「SORSARIAN(ソーサリアン)」PSG音源プレイ動画


X1版「SORSARIAN(ソーサリアン)」FM音源プレイ動画

もちろん、性能が高ければ使いこなす方にも技術が要求されるので、
全てのゲームがFM音源に対応していたわけではなかったが、
「日本テレネット」という会社のゲームはことごとく対応していて、
それはそれはうっとりしながら聞き惚れたものである。


X1版「FINAL ZONE(ファイナルゾーン)」BGM(静止画像)


PC-88SR版「FINAL ZONE(ファイナルゾーン)」オープニング

上の2つを聞き比べて欲しい。
PSGを使ってなくても、X1のステレオ8チャンネルがどれだけすごいか。

さー、これでX1の弱点はなくなった。
私の自作ゲームなどにもFM音源のBGMがプラスされ、
どんなにしょぼいゲームも素晴らしいものに見えた。

やったぜX1! 負けるなX1!!




なにぃーっ!? 


あのオモチャみたいなMSXが
512色も出せるFM音源付きの
パソコンになったってー!?


つづく

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年号の謎

さて、ニューカレドニア編も終わりが近づいてまいりました。
今回もビールですな。

NC Konenbourg
Kronenbourg

これまた前回に続いてめでたい紅白デザイン。
なんだろね、このめでたさは。
やはり南国ってのはそーゆーもんなのかね。

およそビールらしくないとゆーか、
そもそも飲料らしくないデザインが続いている。
これ、平らにして大きく引き伸ばしたら、
そのまま何かのポスターにできそうだもんなぁ。

やれ「のどごし」だの「切れ味」だの
抽象的な売り文句や文字なども一切ない潔さ。
最近の日本の缶デザインは、
ちょっと説明がうるさすぎる傾向があるように思うので、
見習ってほしいものだ。

さて、この缶、中央上方に王家の紋章みたいなマークがある。
なんだろうとよく見ると…、

Kounenbourg2

「1664」と書いてある!?
もしかして前回のビールと同じ!?
と思って見比べる。

Kounenbourg2

確かにBLANCにも似たようなマークがある。
1664とも書いてないし、ちょっとデザイン違うけど、
まあ、同じマークだろう。
しかも、Kounenbourgと書いてあるじゃないか。

なるほど、これはビール会社のマークだったのか。
ずいぶん厳かな社標だな。
まるでどっかの王朝の紋章みたいだ。

以下、とあるHPより抜粋

クローネンブルグが造られているアルザス地方はワイン産地として
非常に有名ですが、フランスのビール醸造の中心地でもあり、
フランスで飲まれるビールの約7割がアルザス地方で造られています。
ブランド名の「1664」はブラッセリーズ・クローネンブルグ社
ビール醸造を始めた1664年に因んで付けられた名前です。
300年以上の歴史と共にフランス国内のビール市場の
40%以上のシェアを持つフランス最大のビールメーカーです。


てことで謎は解けた。
やはり前回の1664てのは1664年ものの酒って意味じゃなく、
会社が1664年創業ってことだったんだな。
しかし、345年前と言ったら日本は江戸時代なんじゃないか?

やっぱりすげ~。 


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空白という名のビール

前回に続き、これまたニューカレドニアで発見した
素敵なデザインの缶。

NC BLANC

BLANC

何だかめでたいデザインで、一見なんの缶か分からないが、
どうやらピールのようだ。
書体といい、バーンとクラッカーが弾けたような絵柄といい、
おまけに表面には「フルーティー」って書いてあるから、
もしかして缶入りのシャンパンか?とも疑ったが、
裏面にビールらしき表記があったので、間違いないだろう。
シトロンが入ってるようなので、フルーティーとはそのことか?

それにしても、この賑やかさ。
洋菓子のパッケージにでもありそうだ。
ピールの缶でこの色彩は、日本ではあり得ないよなぁ。
何となく磁器を思わせる白さである。
あ、BLANCって白って意味もあるから、それか~。

とにかく1664年をやたら強調してらっしゃるが、
これは何の年号だろうか。
ワインじゃないんだから製造年じゃなかろうし…。
このピールが1664年に初めて作られたのか?
えーと、ざっと345年前…?

345年前!?

そんな伝統的なビールにしては、かなりポップなデザイン。
どーゆーこと?

えー、この謎はおよそ48時間後に解けます。

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南国候

今日はまさにニューカレドニアの飲み物。

だって「ニューカレドニアのビール」って書いてあんだもん。

NC MANTA

MANTA

いや、それでね、書くことないんだよね、これ。
だって、南国候(そうろう)なんだもん。
マンタだよ、マンタ。
なぜマンタ?って、そりゃ、海にいるからさ、みたいな?

マンタいるんだって、ニューカレドニア。
さすがに見なかったけどねー。
もっと離島まで行って深いところでスキューバしたら
見られるかもしれないらしい。
でも、こうしてデザインに用いるぐらいなんだから、
ニューカレドニアといったらマンタ、ってことなんだろうかね。

何にしても、デザイン的にはとっても良いんだよねー。
マンタのデザインが古代帝国に出てきそうな感じで
単純に「すげーカッコイイ」と思う。
ヒレの部分とか、波になってんだよ?

日本のビール缶のデザインも昨今派手になってきたけど、
文字の使い方といい、このセンスには負ける。
赤と金のカラーリングも秀逸で、
なにやら王侯貴族的な気品すら感じそうだ。

恐るべし、ニューカレドニア。
しかし、このビール、どこが作ってるんだろう。
ニューカレドニアのビールと書いてあっても、
ニューカレドニアで生産しているかはわからない。
フランス語表記で読めない上に、
原材料とかの表記が、どこにも見あたらないのだ。

はっ!

このいい加減さが、地ビールの証拠!?








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24 NECの逆襲


ほろ苦い思い出もあったが、自慢の愛機には違いないX1 turbo。
私は相変わらずゲームやプログラミングに没頭していた。


X1f版「MAPPY(マッピー旧バージョン)」
マイコンベーシックマガジンを発行している電波新聞社から移植発売されていた
ナムコの名作。 ベーシックで作られたとか。


X1版「MAPPY(マッピー新バージョン)」
上のマッピーのニューバージョン。 画面の荒さは録画状態の悪さとして、
動きがスムーズで早くなってるのが分かるかな?


X1版「Lode Runner(ロードランナー)」
アメリカから上陸したパズルアクションの名作。 流行ったなぁ…。


X1版「The Castle(ザ・キャッスル)」
マイナーだけど、ものすごくよく出来ていたパズルアクション。
グラフィックも可愛いし、続編も作られた。


X1版「LAGLANGE(ラグランジュ) L-2」
当時、理不尽な設定のアドベンチャーゲームが乱立していた中で、
リアルで硬派な内容がウケた。 ただ、メチャクチャに難しくて、
最初のシーンをクリアするまでに、何回もゲームオーバー(時間切れ)の苦汁を。

これだけ見ても、X1のゲーム再現度というか、美しさやスピードは
当時では最高ランクに位置し、私はその性能に満足していた。
しかし、この時代の日進月歩は、想像を超える恐ろしいスピードで進行していた。

翌年の1985年にNECが発売した「PC-8801mkⅡSR」の登場である。

PC-8801mk2SR

これはセンセーショナルな大事件だった。
このSRは、それまでのPC-8801mkⅡとは
全く別物と言ってもいいほどの進化っぷりだったのだ。 

御三家で最も遅かったグラフィック性能が格段にアップし、
色も512色使えるようになった。
だが、最も強烈で衝撃的だったのは「音」だった。
「FM音源」を標準装備していたのである。
FM音源とは、いわゆるシンセサイザーみたいなもの。

それまでのパソコンでは、「PSG」という音源で、
ファミコンのような単純な音が鳴らせるだけだった。


SHARP X1版「THEXDER(テグザー)」タイトル画面

しかし、FM音源はピアノやバイオリンの音なども
かなり忠実に出すことができるのだ。
このSRの店頭デモでは、「ラヴェル」の「ボレロ」や
「ヴィヴァルディ」の「四季」が奏でられていた。

「パソコンからクラシックが流れている!?」

私は、このデモを見るためだけに、近くの電気屋さんに通ったものである。


NEC PC-8801mkⅡSR 付属デモンストレーション・ディスク

「買うのが1年早かったか…?」

SRが出た時に、正直に思ったことだった。
友達がSRを買うと知るや、早速遊びに行って例のデモを見せてもらった。
確かにカッコイイ。 早いし、きれいだし、何といっても音がいい。


PC-8801mkⅡSR版「THEXDER(テグザー)」

この「テグザー」という名作アクションシューティングは、もともとは
PC-8801mkⅡSRの登場と同時に発売され、SRのキラーソフトとなった。
当時のSRユーザーの2人に1人が持っていたという噂もある。
私もX1版を購入して、ジョイスティックが壊れるぐらいやりこんだゲームで、
ゲーム内容自体はX1版も変わらないのだが、
タイトル画面やBGMの有無で明らかに劣っている感は否めなかった。

SRは最上位機種が258,000円と決して安くなかったが、
これだけの性能を持ちながら私のX1turboよりも若干安いのである。
ましてや、もともとゲームの数もユーザーも多いPC-8801シリーズ。
このSRは爆発的に売れ、NECのシェアは不動のものとなった。


つづく

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カルト教団

今回の缶は、見た目怪しさ500%。

その名も「カルト」。
真っ黒い缶に赤い文字。
なぜ、このデザインとネーミングなのか。
何を目指してるのだろうか。 
それとも何か必然性があるのだろうか。

いやー、いろいろありそうなんで、あまり深くは突っ込むまい。
ある日突然、消されてしまうのもイヤだし。


NC CULT1

CULT
炭酸飲料 250ml
炭酸水、砂糖、ガラナカフェイン、高麗人参、香料、カラメル


とりあえず原料表示を見る限り、怪しいものは入っていない。
しかし、それとは別に何か書いてある。

なになに…、

「小さい子には飲ませないでください」?

………ますます危険な香りがする。

よくよく見ると、カフェインが320ml/lと書いてある。
これって、1リットル中に320ミリリットル入ってるよって意味でいいのか?
1リットルは1000ミリリットルだから、つまり全体のほぼ3分の1が
カフェインで占められてるってことか?

…それって、多すぎないか?

裏面に「ENERGY ACTIVATOR」と書いてあり、
直訳すると「エネルギー活性剤」である。
高麗人参も入ってることだし、
つまりは「飲んだら元気になるよ」ってことだろう。
オロナミンCみたいなものか?
それにしてもカフェインの量が尋常ではない気がする。
「眠眠打破」みたいなものだろうか。
そりゃー、子どもが飲んだら爆発しちゃうかもな。

先日、眠眠打破を飲んだあとに体がおかしくなって
救急車で運ばれた中学生がいたっけ。
ケロッとして帰ってきたけど、刺激が強すぎたに違いない。

NC cult2

だいたい、この絵はなんだ。 明らかに怪しいではないか。
デザイン全体から漂うカルトっぽさが不気味で仕方がない。
飲んだら色んな意味で元気になるかもね。
さすが、「カルト」というネーミングを冠するだけのことはある。

日本じゃ、絶対発売されないね。


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23 悲しい思い出

プログラムもよく作った。
当時は電波新聞社の「マイコンBASICマガジン」という雑誌が、
入門者のバイブル的存在であり、巻末にある投稿プログラムを
参考にしながら、CGや音楽、そしてゲームを作っていた。

X1は自分でゲームを作るのに適したパソコンだった。
「PCG」という機能によって、普通のパソコンでは難しいとされる
綺麗で大きなキャラクターを自分で作ることができ、
しかも高速で動かしたりすることが可能なのである。
これは、他メーカーのパソコンにはない機能なのだ。
市販のゲームに関しても、この機能のおかげで、
X1用のゲームだけは背景が滑らかに動いたりして、
友達から羨ましがられたものである。

「ハイドライド」という、当時とても人気だったゲームがある。

hydra-1

このゲームの画面は「ドラゴン・クエスト」のマップ上を歩く画面のように
上から見た視点でフィールドを走り回り、直接敵とぶつかって戦うもの。
「ドラゴン・クエスト」は自分が動くと背景がスクロールする(流れる)が、
当時パソコンでは、そのスクロールをさせるということが非常に難しかった。

hydlide-2

兄貴のFM-7でやった「ハイドライ」ドは、画面の端までいくと
次のフィールドに画面が切り替わるというもので、切り替わった瞬間に
目の前に敵がいてやられたりして、何ともやりにくいと思ったものだった。
しかし、X1用だけは自分の動きに合わせて背景が上下左右にスクロールするのだ!
X1用だけがファミコンに負けない、いや、ファミコン以上の画面を作り出せるのだ! 
すごいぞ、X1! さすがだ、X1!!

hydlide-3
X1版「HYDLIDE(ハイドライド)」静止画像


X1版「HYDLIDE(ハイドライド)」プレイ動画
(コメントが邪魔な場合は画面上の右端のアイコンをクリックしてね)

私は、この「ハイドライド」を友達から買い、クリア目指して日夜励んでいた。
そして、最終ボスのところまできたところで、セーブしておいた。
ある日、パソコンを持ってない友人らが、ぜひ見せて欲しいと遊びに来た。
私は自慢気にハイドライドを起動し、最終ボスと戦ってみるが勝てない。
友達のひとりが強引に「交代~」と言って、私からキーボードを奪った。





そして最終ボスを倒してしまった。 私の目の前で。 

・・・・・・この時の悲しみたるや。 
一瞬なにが起こったかわからない、時間が止まったかのようなショック。
それまで頑張ってきたことが走馬燈のように思い出されては消えてゆく…。
私の呆然とした顔を見て、他の友人も気まず~い雰囲気を察していたが、
クリアした当人だけは「やった!」と喜んでいた。 
思えばこいつはB型。 B型じゃあ、空気読めないのも仕方ない。
いや、読むつもりもないんだっけ? 「B型の取扱説明書」って本によると。
今でもつきあいがある数少ない友人だが、この時は恨んだねー。

それからは、自分がクリアしてないゲームは絶対にやらせなくなったのは
言うまでもない。 

この気持ち、わかるよね? ね?

つづく。


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単独?

「単独」という名の缶ジュース。
いや、その「ソロ」ではないだろう。

調べてみた。

①「ゲートウェイ社の販売するノートパソコンのブランド名。」

これは違うな。

②「インドネシア、ジャワ島の都市。 スラカルタの古名、別称。 」

これか? 

③「植物アカシデの別名。」

デザイン的にこっちか?

NC SOLO

SOLO

中央の果樹のデザインといい、色遣いといい、
なんか古代の紋章を彷彿とさせるパッケージング。

肝心のSOLOの由来は分からない。
しかし、シトロンが入っているということから考えると、
やはり③か?

シトロン…、シトロン…。
「りぼんしとろん」なんて商品が日本にもあるが、
シトロンはレモンに似たミカン科の植物だ。
アカシデとは全く関係ないから、となると②か?
しかし、シトロンはインド原産で、ジャワ島は関係ない。
うーむ。 やっぱりわからん。

とりあえず飲んでみた。
デザインからして、かなり独特な風味を覚悟していたが、
なんのことはない、金柑(キンカン)の香りとゆーか、
シークァーサーに似た風味というか、
ま、要するに甘さを抑えた柑橘系の炭酸だった。
そーだね、シトロンてこーゆー味だったね。
そして飲みやすかったよ。

フツウじゃーん!
て、まぁ、外国の飲み物だからって、どれもこれも
キワモノってわけじゃないんだよね。
でも、ついつい期待しちゃうじゃん。

デザイン的には、現代において、この古代的かつ
黄色と黒という工事現場的なデザインは
個人的にはいいと思う。
また、妙に手描きっぽいしね。


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22 素晴らしきX1

「X1 turbo」は、非常に素晴らしいパソコンだった。

まず、「パソコンテレビ」なわけだから、
アンテナ線を引けば自動的にテレビが映るわけである。
私はパソコンと同時に、自分だけのテレビを手に入れたことになった。
金持ちの坊ちゃんならいざ知らず、自分の部屋に
自分専用のテレビがあるなんて、当時の少年の夢である。
ああ、なんて素晴らしいんだろう「パソコンテレビ」って。

X1 TV

他にもパソコンのキーボードやプログラムからテレビのチャンネルや
音量を操作できるなど、これまた珍しい機能が満載である。
TVのON/OFFタイマー機能もあり、まさしくテレビを重視したパソコンだ。
専用のリモコンも付属していて、いたれりつくせりである。

だが、肝心のビデオデッキやビデオカメラがないので、
X1の最大の特徴である、映像に文字を重ねることができる
「スーパーインポーズ機能」は、結局使うことはなかった。
子どもがいるお父さんとかなら、ビデオを編集してタイトルつけて…

X1 SP

なんてことをやったかも知れないが、ビデオの編集自体は
まだパソコンで上でできるような時代ではなかったので、
まさに時代の先を突っ走りすぎた機能だった。

それを差し引いても、私はX1の魅力に取り憑かれ、
毎日のようにプログラムを作ったり、ゲームで遊んだりした。

また、X1 turboには当時としては珍しい「漢字表示」機能があった。

X1 kanji

普通のパソコンは、半角のアルファベットとカタカナしか表示できず、
漢字はおろか、全角文字というものも存在しなかった。
一応、他メーカーでも漢字を表示できるものがあったが、
X1だけは複雑な操作やプログラムを必要とせず
今のパソコンに近い形で簡単に漢字を表示できた点で
ワープロとしての性能と操作性も高かった。

F-OASYS

この頃、富士通「OASYS(オアシス)」やシャープの「書院」、
NECの「文豪」といった、ワープロ専用機が続々と登場していた。
しかし、ワープロ専用機にはプリンター機能が付きものなので、
普及して安くなったといっても25~50万円ほどもしていた。
そんな時代に、私のX1はワープロとしても大いに活躍し、
専用プリンターも購入して、どんどん充実していった。
とっても字が汚い私には、ワープロはありがたい機能だった。
カセットテープのラベルや友人への手紙、はたまた持っている
漫画のリストなど、ありとあらゆるものをX1で書いたものである。


つづく

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見た目と中身

ニューカレドニアに行って驚いたこと。

物価が高いこと。
札と硬貨がデカイこと。
意外と蒸し暑かったこと。
ホテルの部屋が予想以上にキレイで広かったこと。

そしてチョコレートが高いこと。

海外旅行のお土産としてチョコレートが定番だが、
有名ブランドのチョコレートでもない限り
チョコレートはどの国でも手頃な価格で売っていた。

しかし、ニューカレドニアではチョコレートが妙に高かったのである。
もともと物価が全体的に日本より高いのだが、
チョコレートぐらいは安いんじゃないかと思っていたら、
安いどころか驚くほど高かったのである。

ニューカレドニアではパンやケーキなど小麦製品も異常に高かったが、
島国ゆえに輸入に頼っているのだろう。
あるいは、国内生産を守るために輸入関税が高いとか、
フランス領だからフランスに搾取されてるとか、
まぁ、いろいろ考えられるが、とにかくお高いのである。

で、これはそんなチョコレートをふんだんに使ったジュース。

NC cacolac

CACOLAC

見た目と名前からも想像がつく通り、
そのまんまカカオたっぷりのジュースでした。
味は、そりゃもう、トロ~~~リと濃厚で甘い。
ところが、この甘さはイヤな甘さではなかった。

よくハワイ土産なんかでチョコレートをもらったりするが、
海外のチョコレートって、おかしいぐらい砂糖を使っていて
しかも、なんか神経に障る甘さで、あまり好きではない。
このCACOLACもそんな甘さじゃないかと想像していたのだが、
意外とスッキリした甘さで、美味しく頂きました。

え? デザインについて?
見た目のまんまだから、今回はいいや(笑)。

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21 パソコンがやってきた

さて、親に相談もなく勝手にX1 turboを買うことに決めたが
ここで大きな問題があった。

X1 turboは高性能なだけあって、
本体価格278,000円。 
専用モニター価格129,000円。

しめて407,000円!? 
恐ろしく高いのである!!


親は「買っていいよ~」とは言ったが、
「買ってあげるよ~」とは言っていない。
つまり、「いくらいくらまで」という金額的上限があったのだ。
しかし、その上限では本体すら買えない。
うーむ、困った困った。

選択肢は2つあった。
ひとつはグレードを下げること。
前に書いたが、当時のパソコンはフロッピーディスクドライブ(FDD)の
搭載数によってグレード分けしており、値段も違っていた。

X1turbo 3type

X1 turboも3グレードが発売されており、FDDを搭載していない
最も安いカセットレコーダータイプは最上機より10万円も安かった。
FDDが高価な時代ゆえであり、CPUなど本体の性能には全く違いはない。

私は悩んだ。
確かに…、確かにX1シリーズのカセットレコーダーは、
他機種に比べて高速であり、定評もある。
しかし…、しかしだ!
これからは必ずFDDの時代になるに違いない。
ゲームソフトもFDD専用になってくるのではないか。
いくら安くても、いまカセットレコーダータイプを買うのは
愚の骨頂なのではないか!?
だが、それ以外の性能は全く同じで10万円も安いのは魅力…!!

ああっ、どうしよ~! 悩む~!!!!!!

私は決断した。
もうひとつの選択肢を。

親の資金援助で足りない分は自腹を切ることだ。
といっても、中学生なのでアルバイトなどをしたわけではない。
ず~っと貯めてきたお年玉貯金をはたくことにしたのだ。
しかし、それでも最上グレードは高い。
FDDが1ドライブだけの中間グレードもあるが、
3万円しか違わないので、それを選ぶのもなんだかなである。
なんとかして最上グレードを買いたい。

もちろん、定価では買うつもりはないので、
毎週のように電気屋街に繰り出し、
何件もハシゴをして値切り交渉を試みた。 
しかし、それでも高いものは高い。

ああ、そもそもこんな高価な新機種を買うこと自体が間違っているのだろうか…。
初心者は初心者らしく、安いものや旧型を買うべきなのだろうか…。

などと、奇妙な自戒の念すら抱き始めたある日、
いつものように電気屋をハシゴしていて、偶然ある物件に出会った。

「展示処分品」

つまり店頭展示品として、箱から出して飾ってあったものを
安く売りますよ~というやつである。

うおぉぉぉ~!!
こっ、これは神の思し召しかぁ~!!!

私はすかさず店員を捕まえて聞いた。
展示品といっても、電源が入っていたわけではないので、
稼働時間はゼロに等しい。
なので、客が触ったといっても限界があるはずだ。
保護のビニールもくっついたままだし、ちゃんと箱もあるという。
これが通常の値引き価格よりもさらに安く買えるのだ。

私はさらに値切った。 そりゃ、もう値切りたおしたよ。 
それでも親が許した予算をオーバーしてんだから。
足りない分はお年玉貯金をはたかにゃならんのだもん。



↑X1turbo版デモンストレーションプログラム
よくこれが店頭で流されていた。
当時のパソコンでは難しかった高速スクロール(背景が流れること)を
PCGというX1特有の機能を使って実現している。
ただ、デモがこれだけなので、他機種に比べるとちょっと寂しい。

かくして、我が家には2台目のパソコン、
FDDを2基搭載した最上級モデル「X1turbo model30」がやってきたのだった。

つづく

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